早いもので平成も残り1ヶ月を切りました。
来月の5月1日には元号が変わり令和元年となりますが、狂犬病予防注射は平成31年度表記のまま行うようです。
さて、4/1(月)に各管轄の市町村から狂犬病予防注射の封書が順次、ご自宅に届いていると思われます。
狂犬病予防接種の費用は、注射料¥2560+注射打済票交付手数料¥700 = ¥3260 です。
初めての接種する場合は、登録手数料¥3200が加算されますので、合計¥6460 です。
以下、毎年ほぼ同じ内容ですが、狂犬病予防注射に関するお知らせです。
狂犬病は人獣共通感染症であることから、生後90日齢以上の犬を飼われる方は年1回の予防接種の義務が発生致します。(狂犬病予防法)
ただし、各自治体に登録をしてないと狂犬病予防注射のお知らせは届きません。ですので、まだ登録をしていない場合は、札幌市であれば各区の担当課、または市内の病院にて登録を行うことが可能です。
予防注射の実施期間は、4月~6月末までとなっておりますが、あくまで集計上の問題ですので、それ以降でも接種は可能です。行政からはその期間に接種するように指示が来ていますが…。実施期間内に打たれている場合は、昨年と同じ時期で宜しいと思われます。
狂犬病予防注射は、行政の委託にて行われる業務のためクレジットカードでのお支払いは出来ません。また、札幌市外の狂犬病注射についても同様になりますので、ご注意願います。
狂犬病予防接種時の注意点をいくつか載せますので、ご一読願います。
①狂犬病と混合ワクチンの同時接種はできません。
狂犬病と混合ワクチンの同時接種でも抗体価はあがるようなのですが、アレルギーを起こしてしまった際に、どちらで反応してのかがわからない為、別々に接種することを強く推奨します。一応、同時接種でも抗体は上がるらしいのですが、副作用の問題から推奨していません。
②体調が悪く、病気の治療中の場合は接種できません。回復するまで延期になります。
③混合ワクチン(生ワクチン)を接種している場合、4週間以上離さないと狂犬病のワクチンは接種できません。狂犬病ワクチンを打ったあと、1週間以上離していただければ混合ワクチンの接種は可能です。
④過去に狂犬病ワクチンにてアレルギーを起こしたことがある場合は避けた方がよいです。また、過去にアナフィラキシーショックを起こした場合は接種できません。
⑤過去にてんかん発作(1年以内)を起こしている場合は、慎重投与になりますので必ず申告して下さい。
現在、てんかんの治療中で薬にて治療中の場合、念の為。一日様子を見れる日に接種を受けて下さい。
⑥自己免疫性疾患治療の為に免疫抑制剤の投薬を行っている場合は、接種をお勧めしておりません。
プレゾニゾロンやシクロスポリン等にて治療中の場合は、状態により猶予証を発行します。
当院は、狂犬病予防注射も予約制になっておりますので、事前にご予約をお願い致します。
予約外での接種も可能ですが、診察の合間に行う形になりますので待ち時間が発生いたします。4月~6月は診察時間に余裕がない場合が多々ありますので、その際は別の時間帯、または後日に予約を入れていただく形を取らさせていただきております。
また、狂犬病予防注射にて来院される場合は、市から届きました封書をお持ちいただけると事務処理がスムーズになります。無くても大丈夫ですが、事務手続きに少々時間がかかります。
ご協力の程、宜しくお願い致します。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題になります。
以前にもブログの方で軽く触れましたが、今年度を持ちまして現在所属している札幌小動物獣医師会を退会いたします。上位組織である北海道獣医師会・さっぽろ市獣医師会に関しては来年度の様子をみて、退会するか判断いたします。ただ、北海道獣医師会に所属しているメリットもないため、もしかしたら同時に退会するかもしれません。
その為、札幌市からの狂犬病業務の委託事務から外れますので、従来行ってきました窓口での即時メタル発行ができなくなります。
メタル即時発行ができなくなるだけで予防注射は接種は可能ですし、メタル発行迄の期間に必要な注射証明書の発行も行います。
ただし、委任状に署名したいただく必要がありますので、ご了承下さい。診察中に記入をお願いします。
狂犬病業務を管轄している動物管理センターが西区八軒にある為、ご近所であれば毎週行きたいのですが、遠方のため、ある程度数がまとまってからの報告になってしまいます。4月~6月の間は件数が多く、手続きに時間がかかるらしいので2~3週毎に報告に行く予定です。それ以降は1ヶ月毎になります。メタルが発行されましたら、順次、皆様の住所に郵送致します。
退会の理由は多々ありますが、この場で書いても何も解決にならないのであえて割愛しておきます。
本年、当院に狂犬病予防注射で来院された方には来年度の話を皆様にしています。ご質問がある場合は、その際にお伝え下さい。
以下に北海道におけるロシア漁船からの狂犬病進入リスクに関する論文があったのでご紹介しておきます。