報告がかなり遅れましたが、昨年秋頃から当院に新しい医療検査機器が密かにデビューしました。

それは、心電計です。

いわゆる、心電図を取るための検査機器のことです。

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様々な機能をもった心電計が医療機関向けに販売されておりますが、この機材を選択した理由の一つとして、心電図ガイト機能というのがあります。

言葉のみでは伝わりにくく、説明しずらい心電図もガイド機能があると説明しやすいのです。

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では、心電図検査とは具体的になんでしょうか?

心臓は筋肉で出来ています。

心臓の筋肉が全身に血液を循環させるために拡張と収縮を繰り返すとき、実は微弱な活動電流というものが発生しています。その電気的変化を波形として記録し、その乱れから病気の兆候を読み取ろうとするのが心電図検査です。心臓疾患に関する検査の中では比較的簡単に行えるものであることから、病気発見の手がかりとしてよく用いられます。

使用方法は簡単です。

4つの電極を四肢の付け根の皮膚にクリップで取り付けます。

一般的な心電図は立位、座位または側臥位(横に寝かせた状態)などの姿勢でなるべく安静な状態で測定します。身体を流れる電流を器械に導くだけで、器械から電流を身体に流すわけではないので、クリップを皮膚に挟む以外の苦痛は全くありません。

検査時間は概ね1分程度で終了します。

では、心電図検査で何がわかるのか?

心臓全体の働きを調べることができ、心臓病の発見や診断、病状の把握、治療効果の確認、薬の副作用の発見などが確認することができます。

しかしながら、異常があれば必ずしも心電図に変化が現れるわけではありません。

例えば、不整脈などでは発作が起こったときでないと電位図に変化がみられないこともありますので、測定時の心電図が正常だから100%心臓病がないとは言い切れません。

疑わしい場合は、ホルター心電図という機器を24時間身体に装着して、異常な電位の乱れがないかを専用ソフトを使って解析する必要があります。

ホルター心電図は当院では扱っていないため、必要な際は専門機関へご紹介致します。

ちなみに、もし異常があったらどうすればよいのでしょうか?

異常が見つかれば、まず心電図の検査結果を基に、胸部レントゲン検査(心肥大の有無の確認等)や心臓超音波検査(心エコー)の検査を行います。

必要であれば客観的なデータとしてBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)やANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)といった血液検査を行い評価致します。

検査結果がそれに合致するようであれば、病状に合わせて内科的治療を行うことになります。

尚、当院での健康診断プランのスタンダードとプレミアムには、この心電計による心電図検査を実施しております。