獣医師を管轄している農林水産省から動物用医薬品の個人輸入に関する注意喚起が出されました。

私たちも日本国内で未承認かつ未販売の薬を海外から輸入購入し、処方することがあります。
それは海外では承認されて使われている薬が国内では製造販売されていない為、やむなく治療の為に購入するというものです。薬の輸入に関しては、必ず税関で止まりますので、申請書を厚労省(人体薬の場合)に提出し合法的に許可をもらって輸入しています。動物薬の場合、数が少なければ申請の必要がなくなったので、昔よりはかなり楽になりました。

ひと昔前よりは海外生産の動物薬でも、メーカーが国内で承認を早めに取って流通するようになりましたし、円安の影響により国内薬の方が送料・手数料の高騰等を踏まえても価格差が減ってきたことから輸入する機会が減りました。それでも未だに未承認の薬、国内では高額な薬が多々ある為、病気の種類によっては海外薬を購入する事はあります。

今回、農林水産省が注意を促した理由として、正規品ではない偽薬が横行し、かつ手続きをしない個人輸入が違法行為であることを知らない人たちが増えてきている事から農林水産省のウェブサイトによる注意喚起がなされました。

近年では、マダニ予防薬やフィラリア予防薬、アレルギー性皮膚炎の薬等が海外で購入される方が増えてきています。下記に農林水産省の担当者が非常に分かりやすく書いてくれたウェブサイトのLINKを貼りますので、ご一読下さい。

海外から動物用医薬品等を購入しようとされている方へ


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海外で購入することが悪いわけではなく、正当な手続きをし、かつしっかりとした流通経路から購入されるのであれば問題ないと思います。昔からある有名な海外違法サイトがあります。拠点が海外にある為、国内での取り締まりが出来ません。正規品を流通させてくれるのあれば良いのですが、残念ながら偽薬が多く、健康を損なうことも起きています。安いには理由があります。なので、購入する際は正しいリテラシーをもって対応していただければと思います。